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5月下旬、全てのeSportsのプロ選手にP1ビザが発給されることを求める
米国政府に対して提出された請願書に目標である10万人分の署名が集まりました。
そして昨日、この請願に対する公式回答が公開されました。

残念ながら発表では、米国移民局はビザ発給ポリシーに変更は加えないとしています。

  • eSportsのプロ選手にP1ビザ適用を求める請願書に10万人以上が署名、ホワイトハウスが公式回答へ
  • P1非移民ビザは、国際的に認められたパフォーマンスレベルで、
    個人またはチーム、グループの一部としてアスリートのような
    特定のスポーツ競技等々を行うために一時的に米国に来ることが可能なビザです。

    大乱闘スマッシュブラザーズの選手 Sweden Leffenが観光ビザで入国しようとしたところ、
    米国企業にスポンサードされていることを理由に、就労ビザの提出を要求されました。

    しかしLeffenは再度ビザを申請、最終的にP1ビザが発給されました。

    P1ビザのガイドラインでeSportsは明示的に否定されていないものの、基本的に
    伝統的なスポーツ(サッカーや野球、テニス等々)を想定しているように思います。

    ホワイトハウスが公式回答でこのように述べています。
    『eSportsを運動競技として認めないというようなポリシーはありません。
     実際に米国移民局はeSportsイベントに出場する選手にP1ビザを承認しています』


    CS:GOの選手らに対しても、
    UnitedStates compLexityに所属する GreatBritain dephhなど一部選手にP1ビザが発給されています。

    さらにホワイトハウスは以下のように述べています。
    『P1ビザを含む全てのビザ申請は
     ケースバイケースで担当官によって承認されます。
     もし申請を拒否されてしまっても、再申請することが可能になっています。

     その為、特定の選手がビザを拒否または承認されたとしても、
     それが必ずしもビザに関するポリシー全体の解釈というわけではありません。』


    このホワイトハウスの公式回答に対し
    eSportsを専門としている弁護士Bryce Blumは失望を表明しています。

    Bryce Blumは、担当官の個々の裁量によりトーナメント等に出場するプレーヤーが米国に来ることを難しくしており、他のスポーツでは同様の事例が無いことと、例えば担当官がテニスを見ていなかったとしてもテニス選手にはP1ビザが発給されている、としています。
    米国政府としては、eSportsの選手らにP1ビザを発給させないという方針などは一切ないものの、実際に発給されにくい状況を改善するために特別なアクションを起こすつもりは全くないというのが今回の発表で明らかになりました。

    しかしながら、米国は2013年にLeague of Legendsの1部リーグ(League of Legends Championship Series, LCS)をプロスポーツであると認定、
    さらにその後、LCSの下位リーグにあたる大会も認定され
    現在、それらの大会に出場する選手には、P1ビザが発給されています。

    The USCIS Should Recognize All Esports As "Legitimate" Sports So International Players Can Come to the US on P1 Visas.
    White House responds to 'Free Leffen' petition, won't make any changes to esports visa policies